中高年の離婚

中高年離婚の増加

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 厚生省労働省のデータによると、1990年に約2万件であった中高年(50歳以上)の年間離婚件数は、2000年までの10年間で約2.5倍の5万7000件に急増し、2010年には約6万2000件まで増加をしました。

 中高年の離婚が増えた理由として、団塊の世代が中高年を迎えたこと、年金制度の改正があったこと、など諸説ありますが、明確な理由は分かりません。

 ただ、年金制度の改正があった2007年以降、中高年の離婚がはっきりと増加しているわけではないので、年金制度の改正が中高年の離婚に影響を与えているとは言えないと思います。

離婚のポイント

 中高年の離婚では妻から離婚を切り出す場合が多いと思います。結婚年数が経つと、結婚への満足度が夫婦間で違っていくとの調査結果もあります。結婚14年目くらいまで夫の結婚への満足度は高まり、その後緩やかに低下していくのに対して、妻の満足度は14年目まであまり高まらず、その後急激に低下していくようです。
 つまり、結婚に不満なのは主として妻の方であるということになります。

 結婚を切り出された場合の夫の対応は様々です。すぐに納得する夫もいれば、納得できる理由がなければ離婚しないという態度を取り離婚協議が長期化することもあります。夫の性格により、離婚の話合いの展開を考える必要があります。

 
 また、離婚をする際に最も重要となるのが、離婚後の生活をどのように成立させるかということです。中高年の場合、お子様は成人をしているケースも多いので、お金の問題が重要な争点となります。

 お金の問題の中でも、年金については年金分割という制度があります。年金分割とは、結婚期間中、夫婦が支払った厚生年金や共済年金を離婚の時点で分ける制度です。夫がサラリーマンや公務員で、厚生年金や共済年金に加入していれば、年金分割の手続きを忘れないようにしなければなりません。

 
 また、夫が退職金を受け取れる可能性が高ければ、夫が退職する前に離婚しても退職金を財産分与の対象にすることができる場合があります。退職金を財産分与の対象にできるかは、夫の職業や退職までの年数を参考にして事案ごとに判断する必要があります。

 年金や退職金として財産分与を受け取ることが出来る金額が少ない場合でも、妻が高齢で、夫が継続して相当額の収入を得ていく見込みがあれば、離婚後の扶養として財産分与(扶養的財産分与)を受け取ることが出来る場合もあります。

 例えば、東京高等裁判所昭和63年6月7日判決は、結婚期間55年、別居期間17年、妻75歳というケースで1200万円の離婚後扶養を認めています。また、東京高等裁判所平成元年11月22日判決は、結婚期間52年、別居40年、妻73歳のケースで1000万円の離婚後扶養を認めました。

 中高年の夫との話し合いや、退職金の計算や立証、主張の組み立ては独特な面がありますので、法律や交渉の専門家である弁護士に相談することをお奨めいたします。

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